健康を考えるときに、いつも頭に入れておきたいこと。それは「テロメア」の存在です。 私たちの細胞の中にあるテロメアは、寿命を大きく左右します。 テロメアのサイズをできるだけ長く保つことが、病気の予防や若返りにつながると言われています。

テロメアとは

テロメアとは、細胞内にある染色体の先端部分です。 染色体の先っぽを束ねており、「蓋」(ふた)のような形をしています。染色体を保護する役割を果たしています。 テロメアのおかげで各染色体がバラバラに分解されずに済みます。英語では「telomere」と書きます。 人間だけでなく、大半の生物がテロメアを持っています。

だんだん小さくなる

テロメアには、細胞が分裂するたびに、サイズが小さくなるという特徴があります。そして、小さくなりすぎると、その細胞は分裂ができなくなり、細胞自体が死に絶えます。

基本的には人間のテロメアは加齢とともに小さくなり、これが老化現象をもたらします。

寿命や病気と関係がある

テロメアの縮小は病気につながります。がんや脳卒中、心臓・血管などの病気も、テロメアが短くなると発症しやすくなる、という研究結果が出ています。

また、テロメアが長いと長生きしやすいとされます。長寿で知られる長野県高山村の村民は、テロメアが長いという調査結果もあります。

イラスト

テロメアのイラストは、こちらをご覧ください(「そら株式会社」さんのホームページです。)↓
http://sora1.sakura.ne.jp/sblo_files/sora-staff/image/

<テロメアとは>
場所 細胞の中の染色体の端っこ
役割 染色体を保護する
特徴 だんだん小さくなる
日本語名 末端小粒
(まったんしょうりゅう)

テロメラーゼ(telomerase)とは

テロメアを語るうえで欠かせないのが、「テロメラーゼ」です。テロメラーゼとは、体内の酵素(エンザイム)の一種です。 テロメアの内部で作り出されます。縮んでしまったテロメアを伸ばすという、大切な役割を持っています。

テロメラーゼは、テロメアが短くなってくると、それを再建します。つまり、テロメアはひたすら減ることが宿命づけられた存在ではなく、伸ばすことができるということです。

適度に活性化させる

テロメラーゼの働きが活性化すると、テロメアが衰退しにくくなります。 一般的にはテロメラーゼは年齢とともに働きが鈍る傾向がありますが、 適度に活性化させることで、若返りや健康寿命の延長につながると言われています。

ガンとの関係

ただ、テロメラーゼが過剰に活性化しすぎるのも危険です。 ガンにつながる恐れがあると考えれているからです。 ガンとは、細胞が制御されずに増殖していく病気ですが、 ガン細胞ではテロメラーゼが過剰に活性化していることが確認されています。 このため、専門家はサプリメントなどによって人工的にテロメラーゼを増やすことは、 リスクが高いとして指摘しています。

生活習慣によってテロメアの大きさが変わる

私たちが生活習慣を改善させることで、テロメラーゼの働きが適度に活性化され、テロメアがの衰退を遅らせることができると考えられています。

テロメアは生まれつき人によって長さが異なりますが、たとえ体質的にテロメアが短くても、日々の行動によって変えることができるのです。